1月18日、「X JAPAN」のTOSHIが久々にカメラの前に姿を現した。大勢の報道陣を前にしたTOSHIは、かねてより傾倒していた自己啓発セミナー「ホームオブハート」と、同セミナーを主宰するMASAYA氏、そしてMASAYA氏と同棲中とみられる妻・守谷香氏との“決別”を宣言。目は黒いサングラスで隠れていたため、以前のような一種独特の輝きを放っているか否かまではわからなかったが、表情からは感情がうかがえ、洗脳から解かれて心機一転のようにも見えた。
「TOSHIが目を覚ましてくれた」――そう胸をなでおろしたファンも多かっただろう。しかし、一難去ってまた一難。一部の報道によると、今度はサイエントロジーの関連団体「ヴァリアントユニバーシティー」との関係が取りざたされている。では、サイエントロジーとは何か。次項では同団体について説明しよう。
サイエントロジーとは?
<米フロリダ州のサイエントロジー本部>
サイエントロジーは、SF作家のL・ロン・ハバードが創始したアメリカ生まれの新宗教だ。特徴的なのは自己啓発を重視する点で、既成宗教のように信じていれば無条件に救われるという教義はとらない。自己啓発セミナーと宗教を掛け合わせたものをイメージするといいだろう。
サイエントロジーに入信するには、まず無料のカウンセリングを受ける。カウンセリングで行われる一種の感動体験によって心を揺さぶられ、第一段階の洗脳を終えると、「ベーシックコース」に移行することになる。ベーシックコースでは数百ドルの費用が必要だ。このベーシックコースを受けたあとは、段階的に上のコースを受講するシステムになっており、最終的には「クリア」という段階を目指す。クリアに達するまでには数々の講座やカウンセリングが必要で、数万ドルもの費用がかかるという。
サイエントロジー側は「個人の精神性と能力と倫理観を高めることで、より良い文明を実現する」と主張しているが、「高める」過程では洗脳に等しいカウンセリングが行われるほか、莫大な費用を必要とするため、カルトとして批判されることも多い。
TOSHIの利用価値は
一部の報道のように、TOSHIがホームオブハートからサイエントロジーへ鞍替えしただけだとすれば、謎なのはその「利用価値」だ。TOSHIは会見で自ら明かしたように、この12年間の収入のほとんどをホームオブハートに吸い上げられており、破産宣告を受けた身だ。そんなTOSHIの利用価値は何か。それはズバリ広告塔だ。
サイエントロジーには有名人の信者も多く、代表的なところでは、ハリウッド俳優のトム・クルーズやジョン・トラボルタ、ミュージシャンではベックやチック・コリアなどが挙げられ、彼らは広告塔としての役目も担っている。だが、日本では知名度の高い信者はいない。そこに、ある程度の知名度を誇るTOSHIが接触してきたとなったら利用しない手はない。飛んで火に入る夏の虫とはまさにこのこと。
結局のところ、TOSHIはホームオブハートでも、サイエントロジーでも、いい鴨にされるだけなのかもしれない。X JAPANの黄金時代を知る世代にとっては、なんとも残念な話だ。
参考映像
TOSHI OFFICIAL SITEサイエントロジー ― Wikipedia