2月7日(日)夜、東京・丸の内TOEIで、大ヒット公開中の映画「サヨナライツカ」の舞台挨拶が行われた。舞台には主演の中山美穂のほか、西島秀俊も姿をみせ、観客の盛大な声援に応じていた。
中山は初日舞台挨拶後、現在住まいのあるフランスへ帰国していたが、大ヒットを受けて再来日。「日本横断・大ヒット御礼」と銘打たれた今回の舞台挨拶は、2月6日(土)・7日(日)と2日間にわたり、東京・名古屋・大阪・福岡の4都市、計8会場で開催。2日間で8会場を巡るハードスケジュールとなった。
また、舞台挨拶では、中山が感動のあまり涙を流す場面も。7日夜の丸の内TOEIは、2日間にわたるハードスケジュールの最終地点。客席からの歓声に加え、お祝いのくす玉が割られるなどし、さまざまな思いが一気に吹き出したかのようだった。そんな中山に対し、共演者の西島は自前のハンカチをさりげなく差し出す紳士ぶり。西島の優しさを受けて、中山はさらに感涙。大ヒット恋愛映画の舞台挨拶のフィナーレに相応しい一幕となった。
「サヨナライツカ」大ヒットの秘密
現時点で、興行収入10億円超も予想される「サヨナライツカ」。では、多くの人を魅了するストーリーとは、どのようなものだろうか。
タイ・バンコクに赴任してきた東垣内豊(西島秀俊)は、イーストエアライン社の若きエリート。眉目秀麗で有能な彼は将来を嘱望され、東京には美しく貞淑な婚約者、尋末光子(石田ゆり子)がいる身だ。
ある日、豊の婚約を祝う酒宴に、妖艶で謎めいた美女が現れる。彼女の名は、真中沓子(中山美穂)。沓子との出会いは、豊の心を徐々に変化させていく。後日、何の前触れもなく自分のアパートを訪ねてきた沓子に戸惑う豊。光子の姿が脳裏をよぎりながらも、沓子の魅力には抗えず、豊は深い情愛に溺れていく。
それでも豊には、婚約者と嘱望される将来があった。将来と目の前の欲望のはざ間で揺れ動く心。そんな豊に苛立ちをおぼえる沓子。やがてふたりは別れを決断するが、運命の歯車はその後も回りつづけ、25年後に再会することになる。そのとき、ふたりを待ち受けているものとは――
三度目の正直ならぬ、二度目の正直?
実はこの「サヨナライツカ」、2002年にも映画化の話が浮上していた。当時、監督として白羽の矢が立ったのは、「世界の中心で、愛をさけぶ」などでおなじみの行定勲。主演は中山美穂と大沢たかおだった。ところが、クランクイン直前に行定が降板し、映画化の話は白紙に。同時期に中山は芸能活動を休止し、かねてより交際中だった辻仁成と結婚して渡仏。辻は「サヨナライツカ」の原作者であり、同書の映画化が、辻と中山の馴れ初めともいわれる。
一度、白紙に戻った背景には、どのような「大人の事情」があったのか。少々気になるところではあるが、そうした下世話な話を抜きにしても、「サヨナライツカ」は一見の価値がある映画だ。
諦めざるをえなかった恋、成就した恋、過ぎ去った甘くも切ない恋。時というのは淡々と、そして残酷に流れていく。あの人との思い出を胸に、あるいは現在進行中の大切な人への思いを胸に、劇場に足を運ぶのもいいかもしれない。
「サヨナライツカ」は東京・丸の内TOEIをはじめ、全国各地の劇場で公開中だ。
<ライター・綾路すみ>
「サヨナライツカ」公式サイト