埼玉VS岐阜の日本一暑い街戦争は岐阜の勝利に終わったという。毎度毎度飽きもせずに取り上げられるものだが、あれを見ると夏が来たと感じる。風物詩なのだろう。それにしても暑い。精のつくものでも食べねば倒れてしまう。そんな気がする。
水木イズム第六十二回。前回は手長足長に関する講釈をさせていただいた。今回は幽霊に関する講釈をさせていただこう。ある動物霊に関する講釈である。そんな今回紹介するブロンズ像はこちら。
「すっぽんの幽霊」である。現在では高級食材とされているすっぽんであるが、昔は何処にでもある普遍的食材の一つだったそうだ。しかし、すっぽんの幽霊とは如何なるものであるのか。これに関する民話がある。
あるところに、すっぽんが好きで好きでたまらない男が居た。男は連日すっぽん料理屋に出入りしてはすっぽん料理に舌鼓を打っていた。しかし、ある日、いつものようにすっぽん料理屋の主人の顔がすっぽんになっていたのだ。これを見て驚いてしまった男はショックですっぽんが食べられなくなったという。
すっぽん料理屋ということはそれだけ大量のすっぽんを捌いてきたのであろう。動物を処理する職業は呪われるという風習が昔はあった。今は幽霊の存在自体がぼやけているので、その風習も消えてはいる。
今回はすっぽんであったが、牛を屠殺する生業をしているものの娘が牛女になったなんて話も兵庫にはある。これは現代奇談というもので、昔ながらのものではないが、罪を犯したことでその霊が呪いをかけるという典型のひとつに数えてもいいだろう。
この牛女の伝承は、首無しライダーのように追いかけてくる怪として語られることもある。小松左京先生のくだんのははのモデルにもなっている。しかし、妖怪件自体と小松左京先生のくだんとはやや違うので混合しないように注意することが必要だ。
誰がどんなタイミングで混合するのかは知らないが。
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水木イズム バックナンバー
第五十七回 「見上げ入道」第五十八回 「竜」第五十九回 「砂かけ婆」第六十回 「うわん」第六十一回 「手長足長」