●G・JoeⅡはかく語りき
米Tely Labsが4日、通常のテレビへ単純に接続するだけでSkypeのビデオ通話が楽しめる「TelyHD」を発表した。HD画質、Android2.2搭載で、USBやSDカードスロットもあり。価格は249ドル(約21000円)を予定している。ビデオカメラの付いた本体他、HDMIケーブル、リモコンも商品に同梱される。
ちなみにSkypeとは、インターネット環境とコンピュータ(パソコン・タブレット・スマートフォン等)さえあれば、世界中誰とでも無料で音声通話、またはビデオ通話を利用出来る無償のソフト。遠隔地にいる家族と連絡を取ったり、友人と何気ない会話をしてみたりと、そのコミュニケーション能力は絶大である。また筆者の体験談として、東日本大震災直後に家族と連絡を取るのに大いに役立ったケースもある。電話や携帯は一切通じなかったが、スカイプで家族と連絡を取り合う事が出来た。
そんな便利なソフトだが、やはり若年のデジタル世代へ向けたサービスと言わざるを得ず、デジタルに疎い人たちへの配慮は極めて薄い。上記商品はテレビという一般家電に接続する事からユーザーの間口は広がりそうだが、あと一歩で安めの新品パソコン、あるいは最新スマートフォンを購入できる値段なので、どうにも安い買い物とは言い難い。
さて筆者がここで主張したいのは、機能性よりも入力端子、入力方法についてである。科学技術時代に突入した我々の中には先述の通りデジタルに疎い人々も少なくないが、電気のオンオフ、自動車のエンジンスタートストップにとまどるような人はほとんどいないだろう。それはデジタル概念で言う「0と1」の関係性が実に明確で、利用者の選択が「入れる」「切る」に絞られているからだ。
という訳で筆者は、デジタルの入力をアナログ化する必要があると感じている。もちろん現行のように自由性を求めた革新的なデバイスを開発することも重要だが、その一方で、限りなく製品の可能性を削り落としたアナログ的なデジタル家電も必要なのではないかと感じているのだ。
つまり今回の商品であれば、スイッチ式で「スカイプを入れる/切る」という操作を可能にすると、よりユーザーの間口は広がることになる。また、連絡をしたい人物は事前登録されたボタンを押すだけ、というシンプル構造も追及したい。そのボタンも現代のような洗練された薄く丸いボタンではなく、バネ構造で、ガチッ、ガチッとビシビシ押せる、あのクラシカルなボタンである。
次第に筆者もプログラムの知識を身に着け始めた昨今だ。時間があれば、限りなくアナログ化した製品をひとつ工作してみたい。トグルスイッチ式やボタン式――1960~70年代のコンピュータにおけるクラシック入力端末は、ある意味では人間の求める日常的に必要なコンピュータの姿なのかもしれない。
【記事:G・JOEⅡ】