●G・JoeⅡはかく語りき
24世紀を舞台にした『新スタートレック』に登場するジョーディ・ラ=フォージ機関主任は全盲という設定のキャラクター。VISERと呼ばれる横長の視力補助機器を使用して光の情報を直接脳へ送信し、目の代わりとしている。本作品における時代設定としては他にも、盲者に対し人工眼の技術や遺伝子治療が存在している。
再生医療の躍進が世界中から届けられている昨今だが、今回の成功はますます人類にとって朗報。24世紀まで待たずしても、我々は偉大な科学の力を手に入れることが出来るのかもしれない。この度、米バイオ企業のアドバンスド・セル・テクノロジー社が、ES細胞技術による視力回復に成功したと発表した。
23日、同社が英医学誌ランセットで明らかにしたのは、あらゆる細胞に変化できるES細胞(胚性幹細胞)を使用した移植手術の成功。昨年10月より視力低下が見られた加齢黄斑変性症の70歳代女性、及びスターガート病の50歳代女性にES細胞から作った網膜色素上皮細胞5万個を、片側の目に移植した。
彼女のたちの視力は完全に回復した訳ではないが、視力は順調に本来の姿を取り戻しつつあるとのこと。また手術から4ヶ月が経過した現時点において、移植した細胞の変化などは見られず、安全性は保たれているという。
「かつて私は盲目だったが、今は見える」――マイケル・ダグラス主演映画『ゲーム』に引用された新約聖書ヨハネ伝9章13節の言葉は実意に意義深い言葉だ。科学が、かつて見えなかった世界を我々に見せようとしている。科学電子時代の幕開けは、近い。
【記事:G・JOEⅡ】